お猿のモンチッチの生みの親、株式会社セキグチの会長、関口晃市氏が綴ったファミリー史。
江戸初期から続く農家を先々代が商家に転進し、大正時代にセルロイド加工所を創設、人形・ぬいぐるみの製造業を生業とする。
本書は、こうした関口家の歴史を紐解くことで、日本のぬいぐるみ(人形)史も見えてくる興味深い一冊となっている。
ちなみにお猿のモンチッチ誕生秘話も語られている。
表紙、見返し、本扉、本文、どの紙もふわっとした感触のものを選びました
写真が映える横ながサイズ
「黒箔」の箔押し加工で大人な高級感を演出
モンチッチをあしらい、遊び心あふれる背表紙に
株式会社セキグチ 会長 関口晃市様
我が家のルーツを調べ、自身の記憶をたどることで人生の整理ができました。
兄弟の「うちのことまとめてよ」のひと言をきっかけに、自分史(ファミリー史)をつくることを決意しました。自分史とは他人様が読むと退屈になってしまう本と思っていましたが、意外にも知人から「送ってくれ」という声が多く、驚いています。モンチッチ誕生の背景や日本の人形史などにも触れたのが興味をひきつけたのでしょうか。
本づくりをしたことで良かったことのひとつは、我が家のルーツを調べ、自身の記憶をたどることで、人生の整理ができたこと。
もうひとつは姪から“ 小さい頃に亡くなった父親のことがよくわかって嬉しかった”という感謝の手紙をもらったこと。彼女にとって大切な本になってくれたのは、なにより嬉しく思いました。
ことこと舎の大手にはない細やかな丁寧な本づくりによって、満足の一冊になったことは言うまでもありません。自分史づくりに悩んでいたら、一歩、踏み出すことをおすすめします。
(2023/02/07更新)