著者は神田鍛冶町で生まれ育った長谷川様ご兄妹4人。江戸時代末期に錦絵の版元として活躍した長谷川常次郎の子孫です。
ルーツ探訪のきっかけは、1985年、上野の森美術館の「大英博物館所蔵浮世絵名作展」に、版元・長谷川常次郎の浮世絵が出品されるとの連絡を受けたことから。
「絵草紙屋がいたと聞いていたのですが、歴史に名を残すほどとは知らず、誇らしく思いました」とご長男の長谷川善三様。
本書の1章には、そこから調べ続けてこられた祖先の足跡が「神田鍛冶町物語」としてまとめられています。2章には両親の教えと思い出を語る「家族が歩んだ道」、3章には神田の暮らしを思い起こす「兄妹座談会」を、そして巻末には、常次郎の作品と父・栄次郎の作品を掲載しました。
特に3章の「座談会」を開催したことで、改めて兄妹たちが昔を思いおこし絆を深められたようでした。
ちなみに、タイトル『仲良きことは日々尊く』は、お母さまのことば「兄妹仲良く」をヒントにしてつけたもの。本書はその教え通りに、兄妹が力を合わせてつくり上げました。
長谷川兄妹 代表 長男 善三様
この本を作ることにしたきかっけはNHKの番組「ファミリーヒストリー」。
1985年から、長谷川家のルーツを探りはじめ、その過程で先祖の残した浮世絵や錦絵などから新しい発見があり、親戚や友人との交流も深まりました。しかし生まれ育った神田も時代とともに変化し、街の景色も懐かしい下町の雰囲気もなくなっていて……。そこで、この番組のように長谷川家の足跡を次の世代の子供や孫たちに伝えることが大事と考え、一冊の本にまとめました。
「装丁も綺麗!」「読みやすく一気に読んだ!」「ほのぼのとした気分になった!」などの沢山の感想をいただき、大満足の仕上がりになりました。
ことこと舎さんの丁寧な本づくりのお蔭です。本当にありがとうございました。
(2021.01.25)