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本書1章は「出生の章」として、釡山(韓国)で芸妓をしていた明治生まれのお母さまの記録から始まります。2章は「戦中の章」、戦争の記憶が深く刻まれた子供時代が記され、作家・戯作者を夢見た青春時代、奥様との出会い、外科医時代など、12章の「時空の章」まで続く、完成までに10年をかけた大作です。
とくに、ご両親ゆかりの地への探訪や、手薬練(てぐすね)引いて待ち受けているかのような戦跡と出会う旅のくだりには、著者の豊富な知識が盛りこまれ、読み応え十分。総ページ数は430ページにのぼります。
著者曰く「これまで専ら事実のみを羅列する単調な理系の論文にも、ひそかに文系の味付けを楽しんできた」と。淡々と記述された内容をいっきに読ませる筆力には脱帽です。
・巻頭に家族のカラー写真を掲載。
・各章の扉を飾る時系列の写真「家族の系譜」。
・文章量と読みやすさを考えて決めた正方形というユニークな判型。
・革素材をイメージして選んだ表紙に愛娘が描いた「パパリン」(著者像)の箔押しを施した、自分史ならではの遊びを演出。
三鷹市大沢 山本 弘(ペンネーム 目等 一 )
この世に生きた証を残したくて、自身を美化しないように気を遣いながら、齢82歳にして、自分史を完成させました。非戦の願いを込めた内容でもあります。
書き上げたことでの気づきは、自身の人生の輪郭が鮮明になったこと。また、存外に家族の評判もよく、親睦が深まったように思います。
とくに意外だったのは妻が一番の愛読者になってくれたこと。家族写真をちりばめたことで家族の結束を感じてのことなのか、懐かしい思い出が蘇るからなのか、何度も読み返してくれます。
この本づくりをするにあたって、何処にお願いするか迷いましたが、地元が一番と思い、文伸の〝ことこと舎〞に決めました。読みやすさが考慮された正方形のユニークな判型と大きめの活字、革素材をイメージして選ばれた表紙に箔押しされた黄金色のタイトルと自画像イラストなど、編集、デザインに創意工夫が施され、大満足の出来栄えです。
(2021/06/18更新)